RIDDLE JOKER 感想&評価 レビュー
みなさん、ちゃろー☆
ゆずソフトより2018年に発売された「RIDDLE JOKER(リドルジョーカー)」をクリアしたので、作品の評価を感想付きでレビューします。
作品概要
あらすじ
ここは、かつて「超能力」と呼ばれていた、不思議な力「アストラル」能力が存在する世界。
主人公 在原 暁 はアストラル能力者であり、その力を使って裏社会で暗躍する非合法国家諜報組織『情報局特別班』のエージェントである。とある任務のため、義妹の 在原 七海 と共に、アストラル能力研究が盛んな『橘花学院』へ転校生として潜入することになる。
潜入先の学院では、三司 あやせ、二条院 羽月、式部 茉優 と出会い、順調に親交を深める。しかし、学院での任務中、予期せぬ事態に巻き込まれ、三司 あやせ に正体がバレてしまっただけでなく、彼女が他人に隠していた秘密も知ってしまう。
この出来事をきっかけに、彼は、学園や日本に潜む暗部に巻き込まれていく。
登場キャラクター
メインヒロイン
- 三司 あやせ(CV:沢澤 砂羽、原画:むりりん)
- 在原 七海(CV:くすはらゆい、原画:こぶいち)
- 式部 茉優(CV:西園 純夏、原画:むりりん)
- 二条院 羽月(CV:遥 そら、原画:こぶいち)
サブヒロイン
- 壬生 千咲(CV:夏和小)
各種スペック
システム
前作「千恋*万花」と比較して、本作から導入された新機能は太字で記載している。
ストーリープレイ画面
セーブ・クイックセーブ、ロード・クイックロード、前・次のシーンへ移動、前・次の選択肢へ移動、オート、スキップ・バックスキップ、ウインドウ非表示、音声リピート、お気に入りボイス登録、システム設定、バックログ、フローチャート、タイトル画面へ移動
エクストラモード
CG鑑賞、BGM鑑賞、シーン鑑賞、ムービー鑑賞、立ち絵鑑賞、お気に入りボイス鑑賞+シーン回想
システム設定
簡易設定、画面表示、ゲーム進行、テキスト、サウンド、ダイアログ、マウス、キーボード、ゲームパッド
シナリオ
共通ルート
PROLOGUE から Chapter 3 まで(チャプター総数 14)
個別ルート
あやせルート(チャプター総数 14)、七海ルート(チャプター総数 16)、茉優ルート(チャプター総数 32)、羽月ルート(チャプター総数 27)、千咲ルート(チャプター総数 10)の五つ。
なお、千咲ルートは、あやせ・七海・茉優・羽月のうちいずれか一人以上のエピローグを見終えた場合に、アンロックされる条件あり。
エンディング
各ヒロインルートのエンディング五つとノーマルエンド一つの計六つ。
アフターストーリー
各ヒロインのエピローグまで見終えるごとに、そのヒロインのアフターストーリーがアンロックされる(あやせ・七海・茉優・羽月は2話、千咲は1話)。
ムービー曲
オープニング
- 「astral ability」 歌:橋本みゆき・佐咲紗花
エンディング
- あやせルート 「ゆびきり」 歌:霜月はるか
- 七海ルート 「ずっと」 歌:葉月(Angel Note)
- 茉優ルート 「初恋」 歌:tohko
- 羽月ルート 「恋だより」 歌:羽生みいな(Angel Note)
- 千咲ルート 「陽だまり笑顔で」 歌:春風まゆき(Angel Note)
メインヒロイン評論
三司 あやせ
オススメ度:★★★★☆
性格や人柄
暁とは同学年のクラスメイトで、学生会長を務める。空間を対象にして斥力・引力を操作するアストラル能力を持つ。
みんなの前では、どんな時でも猫をかぶっていて、上品で清楚なキャラを演じている。しかし、秘密を知っている暁の前では、ひねくれたり、やさぐれたり、ガンを飛ばしたり、と粗野な振る舞いをする。
このことから分かる通り、全ヒロイン中、ギャップが最も激しいキャラである。
個別ルートの感想
付き合い初めてからデレが入ると、暁視点で見る普段の彼女とのギャップも相まって、凄まじい破壊力を伴う。彼女を攻略中に、そのギャップにより脳が破壊され、新しい扉を開いた紳士淑女は少なくないだろう。かくいう私もそうである。公私で表裏が激しいヒロインを好きな人に、是非推したい。
では、彼女の魅力をより理解できるように至高の激カワシーンを二つ紹介する。一つ目は、猫の気持ちを知るために、猫耳ありのなりきりプレイで、もう一つは、ホラーゲームプレイ中に怖がりながら腕をつかんできた時である。どちらも筆舌に尽くしがたい程の可愛さである。それを具体的に説明をするのは野暮というもの。
ちなみに、彼女は本作の根幹となる秘密を抱えているので、そこも意識しながら攻略すると良いだろう。
在原 七海
オススメ度:★★★☆☆
性格や人柄
暁とは一つ年下で血縁関係のない兄妹であり、特班における相棒役でもある。外傷を治癒できるアストラル能力の持ち主。
家事全般を卒なく熟すだけでなく、PC関連の知識も持ち合わせており、クラッキングもお手の物。性格面においても、面倒見が良く、優しく、気遣い上手なので、文句の付け所がない。そのうえ、スタイルも良い、という圧倒的高スペックを誇る。
ただし、過去のとある出来事によって極度の人見知りとなっており、所謂コミュ力と呼ばれるものは、最底辺のポンコツである。
個別ルートの感想
彼女は、世話焼き+Sッ気+小悪魔+義妹の複合属性である。
これらの属性が好きな紳士淑女には、彼女をおすすめせざるを得ない。特に、共通ルートの「はい、あーん」で食べさせてくれるシーンが至高。彼女の「可愛い」要素がここに全て詰まっている。
彼女はこのような勘所で可愛さを魅せてくるので、暁が無意識に「だだ甘」なシスコンになるのも致し方なかろう。なお、個別ルートにて、彼女が作る餃子の話は、面白くて可愛くてほっこりするので必見。
式部 茉優
オススメ度:★★★☆☆
性格や人柄
暁とは二つ年上の先輩(二度留年している)であり、学院に雇われている研究員でもある。アストラルを空間中に固定する能力を持つ。
普段は、落ち着いた雰囲気のお姉さん然としていて、類い稀な才媛である。他人からはどう見ても魅力溢れる彼女だが、自尊心が異常に低く、甘えん坊で自信がないところがある。
個別ルートの感想
個別ルートは、暁が特班の任務中に失態を犯して正体バレするが、彼女の都合もあり難を逃れるという展開から始まる。
プレイヤー視点からは、暁の一連の行動に感情移入しにくいため、批判的な感情を持つかもしれない。なので、攻略を途中でやめようと思った方もいるかもしれないが、何とか耐えてほしい。ここを乗り越えられたなら、全ヒロイン中最も純情可憐な彼女が拝めるのである。
さて、彼女は、年上+才女+甘えん坊+姉の複合属性持ちである。しっかりしたお姉さんが時折弱さを見せるのが好きな紳士淑女の方には、間違いなくクリティカルヒットするであろう。
彼女はとても優秀であるにも関わらず、なぜ二度も留年したのか。三司あやせ同様に本作の根幹をなす理由が存在するため、是非攻略してみてほしい。
二条院 羽月
オススメ度:★★★★☆
性格や人柄
暁とは同学年のクラスメイトで、主人公が住む学院寮の寮長を務める。水を自在に操るアストラル能力の持ち主。
真面目で責任感が強く、とても真摯な性格で、むっつりスケベである。自分を犠牲にしても誰かの為になることを厭わない献身性の気質も持ち合わせており、まるで聖女のようである。
時代劇が好きであり、口調や思想、信条など様々な面で多大な影響を受けている。
個別ルートの感想
個別ルートは、暁とひたすら初々しくイチャつく高糖度のシナリオである。ストーリーの本筋に関係ないことは残念だが、その代わりに不安要素は存在せず、無心で楽しめる。とはいえ、全く何もないということはなく、山あり谷ありの普通のラブコメである。
ちなみに、膝枕のシチュエーションCGが唯一存在する。また、彼女だけが手作り弁当を持ってきてくれて、有難いことにそのCGもある。
さて、彼女は他のヒロインと比べて良いシチュエーションのシーンが多いため、どれを至高とするか悩ましいが、強いて挙げるならば、犬なりきりプレイであろう。ここで、彼女の可愛さに紳士淑女諸君らが、ハートを撃ち抜かれることは想像に難くない。
異能力モノには興味ないが、ラブコメは好きという方に、攻略を推したいヒロインである。
作品評定
評点
どこかの要素が極端に偏重しておらず、バランス感覚に非常に優れた作品に仕上がっている。
本作もゆずソフトの前評判通りに、全評価項目が平均点以上の優作であると言えよう。
評点の内訳
カテゴリ | 項目 | 点数 |
---|---|---|
シナリオ | 世界観 | 8/10点 |
構成 | 7/10点 | |
演出 | 6/10点 | |
合計 | 21/30点 | |
グラフィック | クオリティ | 10/10点 |
ボリューム | 10/10点 | |
合計 | 20/20点 | |
キャラクター | 作り込み | 9/10点 |
ボイス | 9/10点 | |
合計 | 18/20点 | |
プレイ環境 | 音楽 | 8/10点 |
動画 | 9/10点 | |
システム | 9/10点 | |
合計 | 26/30点 |
コメント
シナリオ
どの個別ルートにおいても、CGを上手いタイミングで見せており、ダラダラ感を感じることがないため、一定水準以上の質は維持できていた。
しかし、主人公の設定やアストラル能力という素材を上手く活かせていたかと問われれば疑問が残る。
なぜなら、比較的出来の良いあやせルートに対し、茉優ルートの序盤や七海ルートの終盤の強引な展開が悪目立ちし、ストーリーの質のばらつきが顕著に出ていることを認識してしまうからである。
加えて、羽月と千咲が暁と一切関わっていなくとも、本筋のストーリーが成立してしまうのも悪い点と言えるだろう。
グラフィック
むりりん先生及びこぶいち先生を原画とするイベントCGは、非常に高品質で安定感があって、文句なしの満点。もちろん、こもわた遙華先生のSDも、可愛く、面白く、格好良く、と三拍子揃った一級品。また、立ち絵そのものの差分や表情差分も相当あるので、会話中のヒロインも表情豊かであり、満足感が高い。
キャラクター
キャラクターの作り込みが素晴らしく、どのヒロインも被らない個性と可愛らしさがあり、とても魅力的である。それぞれのヒロインについての詳細は、前述のメインヒロイン評論をご覧いただきたい。
音楽・動画・システム
音楽は、素晴らしいOP曲「astral ability」を筆頭に、ED曲もヒロインごとにきちんと彼女たちらしさが溢れたものが用意されており、いずれも良曲である。
システムは、フローチャート機能が素晴らしい。フローチャート画面上で選択肢を選ぶと、どのルートに進むか確認できる。
作品購入リンク
レビューを見て本作が気になったら、DMM または Steam から購入してプレイしてみてください。
DMM R18版
Steam 全年齢版
RIDDLE JOKER 感想&評価 レビュー
https://blog.chaotic-notes.com/articles/riddle-joker-review/