
シスターローグライトアクション「Nunholy」レビュー
2025年1月に Steam で発売された、修道女がヴァンパイアを駆逐するローグライト(ローグライク)アクションゲーム「Nunholy」をレビューします。
作品概要
破廉恥な服装のセクシーシスターを操作し、敵勢力であるヴァンパイアの跋扈するダンジョンに潜り、武器やスキルを駆使して退治する、ローグライト(ローグライク)な見下ろし型アクションゲーム。
作中でヴァンパイアを駆逐すべき対象とみなしているが、操作可能なキャラクターは全員ハーフヴァンパイアである。したがって、作品タイトルは、彼女らの微妙な立場から取った、「nun(修道女)」と「holy(神聖)」及び「unholy(不浄)」の造語であろう。
操作可能なキャラクター
セーブスロット1つにつき、以下の3人の中から1人を選ぶ仕様。同一セーブデータ内では、キャラクターを後から切り替えることはできず、最初に選んだキャラクターで固定となる。そのため、キャラクターデザインだけで決めずに、自身のプレイヤースキルなどを考慮すると、後悔することがないだろう。アクションゲーム初心者には、遠距離から一方的に攻撃できるマリーをオススメする。



ゲーム仕様
基本ルール
メイン武器・サブ兵装・スキル・究極技を駆使して、フロア内のヴァンパイアを全て退治することが、基本のルールとなる。
ゲーム進行の仕様
ダンジョン内は、扉によってフロアが仕切られている。それを一つずつ突破し、ボスヴァンパイアを討伐して拠点に帰るまでが、一連の流れとなる。次のフロアへ進むためには、基本ルールに従わなければならない。ただし、サポートキャラクターがいるフロアの場合は、その限りではない。

フロアのクリア報酬
フロアごとのクリア報酬は、「鮮血」「血石」「アーティファクト強化」「血の聖杯」「月明りのパワー」「ルビー」「銀貨」の7種類が存在する。
鮮血の場合は、吸収か破壊かをプレイヤーが任意に選べる。吸収であれば経験値獲得(ヴァンパイアレベル上昇とパッシブスキル獲得)、破壊であれば血石の獲得になる。血石は、アーティファクトの封印解除に使え、その後にアーティファクトを入手できる。なお、アーティファクトの売買にも血石を使用する。アーティファクト強化の場合は、いずれか一つだけに効果を追加できる。

血の聖杯は、最大体力増加効果があり、月明りのパワーは、究極技習得またはパッシブスキルレベルアップができるが、どちらもダンジョン内での一時的な効果になる。一方で、ルビーや銀貨は、ダンジョン内のサポートキャラクターの好感度上げに使えるだけでなく、拠点に持ち帰ってから、武器・スキルの強化やステータス強化にも使える。
ダンジョン
サポートキャラクター
ダンジョン内には、4人のサポートキャラクターが登場する。彼女たちにはそれぞれ6段階の好感度が設定されていて、ルビーをプレゼントすると1段階上昇する。好感度の上昇に連動して、サポートの効果も強化されるため、ダンジョン攻略を楽にするための重要な要素の一つ。なお、セラフ以外のキャラクターには必ず会える訳ではなく、対応するフロアに入らなければならない。次のフロアへの扉はランダム仕様なので、会えるかどうかは運次第。




拠点
拠点では、ハンターランク上げ、訓練・強化(武器・スキル)、ステータス強化を行える。
クエスト
自動受注型で、クエストを達成する度に、それぞれに設定されていたポイントが貰える。このポイントを一定数稼ぐごとに、ハンターランクが一つ上昇する。ハンターランクは、「F」から始まり、最大で「S」までの7段階。ランクが上がれば上がるほど、拠点で行える武器・スキル強化やステータス強化の項目がアンロックされ、ダンジョンの入口で補給物資を多めにもらえるようになる。

訓練・強化(武器・スキル)
銀貨を消費して、訓練と強化(メイン武器・サブ兵装・スキル)を行える。強化は、ある程度のレベルから効果が付与されるので魅力的だが、レベル上昇ごとに必要なコストも急増する。一方、訓練は倍率増加効果となっており、レベル上昇ごとに増加するコストは、強化に比べると安く済む。
銀貨は入手しにくい仕様なので、強化を初期装備のメイン武器・サブ兵装・スキルのみに絞り、訓練になるべく割り当てていった方が効率的に運用できる。振り分けに失敗したと感じたら、初期化でリセットすれば、銀貨は全て返ってくる。

ステータス強化
ルビーを消費して、ヴァンバイアとしての各種ステータスを強化できる。基礎ステータスが上昇する「筋力向上」「硬い肌」「強化された肉体」は、永続的に上昇させる手段が他にないため、優先してレベルアップを目指したいところ。他にも、「肉体ダメージの修復」「生命力奪取」は、継戦能力向上にも寄与して、ヴァンパイアレベルを上げないで挑む時にも生きるので、次点で着手したい。なお、こちらについても初期化でリセットすれば、ルビーは全て返ってくる仕様である。

作品評定
評点
コストパフォーマンスに優れる一方、操作性や世界観はイマイチで、将来的に化ける可能性は秘めているが、現時点ではプレイヤーの期待に応えられていないゲーム。
評点の内訳
項目 | 観点 | 点数 |
---|---|---|
コストパフォーマンス | 価格に対するお得感 | 20/20点 |
ゲームバランス | 遊びやすさ・操作性 | 14/20点 |
世界観 | 独自性・没入感 | 14/20点 |
ゲーム性 | 面白さ・満足感 | 15/20点 |
音楽 | BGMのマッチ具合 | 15/20点 |
コメント
コストパフォーマンス
ロープライス帯でローグライクアクションがしたいのであればオススメできる。
ゲームバランス
キーボードとマウスカーソルでプレイする場合、武器の操作性はとても悪い。ゲームパッドの使用で多少改善されるが、狙撃武器は敵以外のオブジェクトを自動エイムするため、仕様に慣れるまではストレスを感じる。また、キャラクターによって、被弾しやすさが格段に違うことも遊びにくさに繋がっている。
世界観
ヴァンパイアを退治するシスターという構図を活用できていない。魅力的なキャラクターが揃っているので、上手く扱って欲しかった。
ゲーム性
ローグライクが好きであれば嵌る。そこまで好きではなくとも、ヴァンパイアレベリングしていれば、満足感は得られる。しかし、レベリングなしの場合はラスボス撃破まで報酬がないので、ダンジョンを何度も周回することに苦痛を感じるかもしれない。
音楽
激しい BGM が多く、アクションゲームにマッチしていて良い。
作品購入リンク
レビューを見て作品が気になったら、Steam (PC) から購入してプレイしてみてください。
Steam

シスターローグライトアクション「Nunholy」レビュー
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