
ゴシック・ミステリADV「魔法少女ノ魔女裁判」レビュー
2025年7月に Steam で発売され、2026年7月に Switch 版の発売を予定している「魔法少女ノ魔女裁判」をレビューします。
作品概要
魔法を使えたことで、絶海の孤島にある過酷な環境の牢屋敷に捕らえられ、囚人として生活を送ることになった魔女候補の少女たち。しかし、共同生活の中で、殺人事件が発生してしまう。これは、殺人事件が起こる度に、犯人の魔女を裁判で暴き出す、ゴシック・ミステリーアドベンチャーゲーム。
魔法を使える少女達は、強いストレスを抱え続けると魔女化が進行し、殺人衝動が抑えられなくなる――その事実があるにも関わらず、彼女たちは、どうして集められたのか。そして、黒幕は誰なのか。プレイヤー視点からも謎解きを楽しめるようになっている。
登場人物
作中では、魔女候補の少女たちと牢屋敷の運営者、そして「大魔女」と呼ばれる真の魔女、3種類の登場人物が存在する。
魔女候補
魔女候補は、桜羽エマ、二階堂ヒロ、夏目アンアン、城ヶ崎ノア、蓮見レイア、佐伯ミリア、宝生マーゴ、黒部ナノカ、紫藤アリサ、橘シェリー、遠野ハンナ、沢渡ココ、氷上メルルの13名が登場する。桜羽エマは身に覚えがないと言っているが、実のところ、魔女候補は全員、魔法を使える。
牢屋敷の運営者
牢屋敷の運営者側は、屋敷全体を管理しているゴクチョーと名乗るフクロウと、魔女化が進み「なれはて」となった、かつての魔女候補であった看守が登場する。
大魔女
かつて牢屋敷に住んでいたと言われ、今では滅んだとされる、真の魔女。魔女候補の少女たちとどのような関係性があるのかは、最後までプレイすればわかるだろう。
ゲーム本編
ゲーム本編は、ADVパートと魔女裁判パートを基本構成とした1話が、10話分繰り返される。
プレイ中の機能
ゲーム本編のプレイ中は、図鑑とスマホの機能を使える。なお、それぞれ特定の条件下では使えない。
図鑑
牢屋敷の規則を始め、登場人物の情報や、探索・捜査セクションで入手した証拠品、その他入手した情報の記録を確認できる。探索・捜査セクションのマップで移動先を選んでいる最中以外であれば常に利用でき、ADVパートと魔女裁判パートに関わらず、ストーリー進行に合わせて内容や情報が更新される。

スマホ
セーブ・ロード、バックログの確認、オプション設定の確認・変更、タイトルに戻る、といったシステム的な操作を行える機能。ただし、魔女裁判パートの議論中(残り時間がカウントダウンされている最中)の時は使えないので、CG回収の際は注意が必要。
ADVパート
ADVパートは、日常、探索・捜査、独白・処刑の3つのセクションに分類される。日常および探索・捜査セクションにおいて発生する選択肢は、髑髏マーク付き(バッドエンド直行)とそうでない方(ストーリー進行)の2つしかない。一部例外は存在するが、基本的にバッドエンド後に選択する直前に戻れる。

日常セクション
囚人同士で親交を深める日常を描くセクション。彼女たちの価値観や人間関係などをしっかり観察しておくと、魔女裁判パートの時に役立つかもしれない。

探索・捜査セクション
屋敷内の探索や事件発生後の捜査を行うセクション。表示されるマップの中から移動したい場所を一つ選ぶと、通常のADVパートに進む。ただし、どこにでも自由に移動できるわけではなく、名前が表示されている場所にのみ移動可能。また、移動可能な全ての場所に移動しないと、ストーリーが進行しない。

独白・処刑セクション
魔女裁判パート後の犯人の独白と処刑が行われるセクション。大半のCGはここで回収できる。これ以上詳しく書くとネタバレになってしまうので、その内容については、プレイして確かめて見てほしい。
魔女裁判パート
生き残った囚人たちで、反論や賛成、偽証など様々な手を尽くして、時間制限ありの議論を幾度も繰り返しながら、状況に応じて証拠品や人物を提示し、時にはADVらしく選択肢から答えを選んでいき、処刑すべき魔女である真犯人を突き止めるパート。

ギャラリー
ゲーム本編中に回収したCGを見ることができるモード。OPやEDは見れないことを留意しておこう。
オプション
ゲームの設定を確認・変更できるモード。ゲーム本編中は、右上のスマホからアクセスできる。解像度やフレームレート、音量など、ADVにとって必要最低限の設定のみで構成されており、デフォルト状態でもプレイに差支えはないため、お世話になることはほぼないだろう。
作品評定
評点
魔法少女に裁判と、ともすれば凡作になってしまいそうな、使い古しの要素を物ともしない高クオリティに仕上がっており、クリエイターの確かな実力を感じる名作と言えるだろう。
評点の内訳
| 項目 | 観点 | 点数 |
|---|---|---|
| コストパフォーマンス | 価格に対するお得感 | 20/20点 |
| ゲームバランス | 遊びやすさ・操作性 | 18/20点 |
| 世界観 | 独自性・没入感 | 18/20点 |
| ゲーム性 | 面白さ・満足感 | 19/20点 |
| 音楽 | BGMのマッチ具合 | 18/20点 |
コメント
コストパフォーマンス
シナリオゲーと考えた場合、ハイプライス帯のADVと遜色ない出来栄えにも関わらず、ミドルプライス帯で遊べると考えれば、かなりのお得感がある。
ゲームバランス
操作性は従来のADVに違わず、シンプルで遊びやすい。しかし、裁判パートでの操作方法が初見だと分かりにくいことや、探索パートでセーブとロードをできないことが、遊びやすさを損なわせている。これによってもう一歩足りない感を生み出していて、とても勿体ない。
世界観
ゲームを構成する要素そのものに優れた独自性があるわけではないが、舞台設定やキャラクターデザインを中心に作品全体で調和がきれいに保たれており、ゲーム内世界への没入感を深く味わえる。
ゲーム性
魔法と魔女の設定、そして魔女裁判の舞台を余すことなく使いこなすことで、プレイヤーを物語に引き込む工夫が凝らされており、面白く遊べて、満足感も十分に得られる。しかしながら、ゲームの仕組み上、冗長さが垣間見えたことが残念で、もう少し最適化できる余地を感じた。
音楽
流れる状況や場面、タイミングをしっかりと活かしており、盛り上げるべきシーンで盛り上げ、それでいて物語に集中することを阻害しない、とても良いBGMが揃っている。
関連リンク
作品購入
作品が気になったら、各プラットフォームから購入してプレイしてみてください。
Steam (PC)

My Nintendo Store (Switch/Switch2)
2026年07月発売予定
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