何度読んでも面白い!小説家になろう完結済作品TOP10

何度読んでも面白い!小説家になろう完結済作品TOP10

何度読んでも面白いのに未だにアニメ化されていない「なろう」小説から、独断と偏見で選んだ完結済の10作品を、ランキング形式でご紹介します。

はじめに

酷暑もそろそろ落ち着いてきた秋の夜長には、読書をしてリラックスした時間を送りたい。そんなアナタにオススメな、スマホで見られる上質で様々なジャンルの作品を、「小説家になろう」から厳選してラインナップしました。

レギュレーション

「小説家になろう」に投稿されている作品のうち、下記の3つの条件を全て満たすものをランキングに選出しました。そのため、面白い作品でも、条件を満たさなければ除外されていることにご留意ください。

  1. 2025年9月30日時点で、アニメ化されていないこと
  2. 下記のいずれかによって、本編終了を確認できること
    • 作品情報で「完結済」になっている
    • エピソードに「最終話」が存在する
    • タイトル・あらすじで「完結」扱いしている
  3. 下記のすべてを、筆者が達成できた作品
    • 本編最終話まで読み切れた
    • 2周以上通読しても面白いと感じた

面白い作品 TOP10

第十位

第十位は、えい 慈尊じそん先生作の「序列22位の俺が現場の猫人にとことん優しくしたら、なんかめっちゃ慕われて工事もはかどり、王位継承筆頭にされたからヨシ! ……いや、ヨくねえ!」。

小説情報

ジャンル

異世界+コメディ

あらすじ

ルタカ王国の王位継承者を決めるスタジアム建設レース。第22王子ケン・ヨーチ・ルタカは、兄たちから不興を買わないよう工事を遅らせるため、現場の猫人を徹底的に優遇した。それが能率向上に繋がり、首位に躍り出てしまい――建設業界に革命を起こした王として後世に伝わる男の物語。

評価

オススメ度

★★★★★☆☆☆☆☆: 5/10

コメント

ブラックな労働環境の経験がある社会人には刺さる作品。軽快なストーリー展開で気持ち良く読み進められるが、内容そのものはシリアスで、言外に批判めいた作者のメッセージを感じる。ひどい境遇にある猫人に感情移入できるため、読了後には強烈な爽快感を味わえる。

第九位

第九位は、筆箱鉛筆ふでばこえんぴつ先生作の「鈍金色のリリーフエース〜常勝球団で酷使されていた俺は、弱小球団のホワイト環境で無双する〜」。

小説情報

ジャンル

現実世界+ヒューマンドラマ

あらすじ

ウルフェンズのリリースエース国奏こくそう 淳也じゅんや。シーズン中に崩壊したブルペンを一人で支えていたが、日本シリーズ敗退の責任を負わせられたため、FA権を行使してホワイトオウルズへ移籍する。移籍先のまともな登板環境で、彼は古巣への「恩返し」の機会を虎視眈々と狙うのであった。

評価

オススメ度

★★★★★★☆☆☆☆: 6/10

コメント

社会人として経験を積んで、身の振り方を考え始める頃に読みたい作品。作中の登場人物たちを通して、後進の育成と仕事の成果の両立が難しいこと、結果で示される数値への極端な頓着は良くないこと、熱意がなければ事を成し遂げられないことを、戒めてくれる良作。

第八位

第八位は、Y.A先生作の「銭(インチキ)の力で、戦国の世を駆け抜ける。」。

小説情報

ジャンル

歴史+ファンタジー+コメディ

あらすじ

人類が宇宙に進出してから数千年。足利運輸の社長である足利光輝みつてる、妻の今日子、弟の清輝、そしてアンドロイドのキヨマロ。彼らの乗船していた宇宙船が、謎の自然現象に突然巻き込まれる。目を覚ますとそこは、彼らの知る歴史と微妙に異なる過去の日本だった。

評価

オススメ度

★★★★★★☆☆☆☆: 6/10

コメント

真面目に読むというよりは気楽に読むための作品。チートなテクノロジーを、最初から惜しみなく使うため、ストレスレスで楽しめる。単純な転生・時間遡行なら深い時代考証が要求されるところを、宇宙船と別の世界線という設定で、何でもアリにしているところが上手いな、と感じた作品。

第七位

第七位は、小鈴危一こすずきいち先生作の「マイナススキル持ち四人が集まったら、なんかシナジー発揮して最強パーティーができた件」。

小説情報

ジャンル

異世界+ファンタジー+ヒューマンドラマ

あらすじ

何度もパーティー追放された、マイナススキル持ちのアルヴィンは、それを消すアイテムが得られるダンジョンにソロで挑む。同じ境遇の冒険者たちに出会い、良いシナジー効果が得られることが判明して――これは、マイナススキル持ちソロ冒険者がパーティを結成し、最強に至る物語。

評価

オススメ度

★★★★★★★☆☆☆: 7/10

コメント

悪いことがあった時に読みたい作品。スキルという概念を通じて、良いことも悪いことも、そのように判断しているのは自分であって、自身で視野を狭くしてはいけないことを教えてくれる。不遇を覆すように最強へ至る王道ストーリーなので、読み終えた頃には淀んだ気分もすっきり晴れる。

第六位

第六位は、頼爾らいじ先生作の「ニセモノ3番」。

小説情報

ジャンル

現実世界+恋愛+ファンタジー

あらすじ

娼婦が産み捨てた子で、疎まれて長らく引き取り手のなかった、名前もなく「3番」と番号で呼ばれていた孤児の美少女。借金持ちのエルンスト侯爵家に引き取られ、自分の容姿と瓜二つだった今は亡き令嬢に成り代わり、資金援助の継続のために公爵家の息子との結婚を命じられる。

評価

オススメ度

★★★★★★★☆☆☆: 7/10

コメント

卑しい娼婦の娘と言われ続け、いつも自身を蔑んできた少女が、幸せを掴むまでの物語。彼女はもちろんのこと、「可哀想」という感情を想起させる登場人物が多いことが印象的。一番とか二番とか、本物とか偽物とか、ラベリングすることで幸せになるわけではない、と実感する作品。

第五位

第五位は、山崎やまざき ひびき先生作の「聖女様は残業手当をご所望です ~王子はいらん、金をくれ~」。

小説情報

ジャンル

異世界+コメディ+恋愛

あらすじ

儚げな美貌を持つ心優しき聖女を演じながら、引退後を見据えてコツコツ貯金に励む守銭奴で元ホームレスのココ・スパイス。型破りな彼女は、どんな相手でも気に食わなければ殴り倒して進む。これは、彼女と愉快な仲間たちが、立ち塞がる問題を腕力で解決する物語。

評価

オススメ度

★★★★★★★★☆☆: 8/10

コメント

困難に立ち向かわなければいけない時に読むと、勇気を貰える作品。パワーこそ正義を体現する聖女様の、どんな相手にも臆せず立ち向かえる姿に、ある種の憧憬を覚えずにはいられない。読了後に、悩みはパワーで吹っ飛ばせば良いんだ、と思わせてくれる力がある。

第四位

第四位は、SDN先生作の「ある盾役の憂鬱」。

小説情報

ジャンル

異世界+ファンタジー+ヒューマンドラマ

あらすじ

戦士リアムは、大型モンスター討伐専門パーティの盾役タンクとして、長年身体を張って仲間を守ってきた。しかし、苦痛に耐えきれなくなった彼は、パーティを抜けることを決断する。盾役を失い混乱しているパーティの元に、3年前に討伐し損ねた巨人の討伐依頼が舞い込む。

評価

オススメ度

★★★★★★★★☆☆: 8/10

コメント

思考や感想を言葉という形にして意思疎通することの重要性を説く作品。言わなくても伝わる、と考えてしまうのは、相手を信頼しているからではなく、単純に自分自身が傲慢で慢心しているからである。今一度、謙虚な心持ちで、言葉を尽くすようにしよう、と自省を促してくれる。

第三位

第三位は、神宮寺あおい先生作の「先視の王女の謀(さきみのおうじょのはかりごと)」。

小説情報

ジャンル

異世界+恋愛+ヒューマンドラマ

あらすじ

女神に愛された、閉鎖的な国フォルトゥーナ。第二王女ディアナは、神託により隣国の皇帝に嫁ぐことになる。入国後の最初の謁見で、自身が仮初の皇后であり、いずれ離縁されると知る。それでも諦めずに神託に従って行動すると、事態は思わぬ方向に転がっていって――

評価

オススメ度

★★★★★★★★★☆: 9/10

コメント

ひとことで表すと「ざまぁ」展開。しかし、低品質で単純な内容ではなく、愚かな登場人物はいないし、ディアナの優秀さ、女神の愛し子の意味、フォルトゥーナの成り立ちなどの設定をしっかりと活かしている。ディアナの謀が読み手をも嵌める構造になっていて、読み応えのある良い作品。

第二位

第二位は、ひろしたよだか先生作の「滅亡国家のやり直し 今日から始める軍師生活」。

小説情報

ジャンル

ファンタジー+ヒューマンドラマ+恋愛

あらすじ

40年前に滅んだルデク王国。奇跡的に生き残った元平文官のロアは、ある日目を覚ますと42年前に戻っていた。これは、自分の記憶と未来の経験を武器に、祖国が滅びる運命を回避するため、たった一人で奮闘する物語である。

評価

オススメ度

★★★★★★★★★☆: 9/10

コメント

知識チート持ちのロアが、最強キャラではなく絶妙な調整がされているところに好感が持てる。文章量の割にストーリーのテンポが良く、サクサクと読み進められる構成でありながら、次はどうなるのかをワクワクさせる展開になっている。読み始めたら手が止まらなくなる作品。

第一位

第一位は、中村なかむら 颯希さつき先生作の「無欲の聖女は金にときめく」。

小説情報

ジャンル

異世界+ヒューマンドラマ+コメディ

あらすじ

守銭奴のレオは、かつて冤罪で貴族社会を追われた侯爵令嬢の娘である美少女レーナと、身体が入れ替わってしまう。貴族の血を受け継ぐ子供は、学院の入学式の前夜に召喚されるため、それを嫌がったレーナと報酬に金貨を貰う契約を交わして、レオは代わりに行くことを決める。

評価

オススメ度

★★★★★★★★★★:10/10

コメント

「無欲」の聖女が「お金」に「ときめく」理由。レオが自分自身に無関心であることをコメディテイストにブレンドして、読者に小さな違和感を持たせながら、終盤に進むにつれて彼の過去と共にその理由を明かす、作者の妙技は圧巻。涙なしには読めない。時間がある時にじっくり読んでほしい作品。

おわりに

アニメ化するとなろう系と揶揄されがちな「小説家になろう」の作品ですが、投稿されている小説の質は玉石混交です。そのため、無料で読めてしまって良いのか、と驚くようなレベルの高いものも揃っています。この記事で紹介した小説の中に、アナタのお気に入りになる作品があれば嬉しい限りです。

何度読んでも面白い!小説家になろう完結済作品TOP10

https://blog.chaotic-notes.com/articles/introduce-ranking-in-favorite-narou-novels/

作者

Hiroki Sugawara

投稿日

2025-10-06

更新日

2025-10-06

ライセンス