2025年春に関東圏鉄道各社が実施するダイヤ改正まとめ
関東圏に鉄道路線を持つ各社の、2025年春に実施する予定のダイヤ改正について掲載した公式プレスリリースを、まとめて見れるように集約しました。
はじめに
関東圏（東京・神奈川・埼玉・千葉・栃木・茨城・群馬・山梨）に鉄道路線を持つJR東日本・大手私鉄・大手以外の私鉄の各社が、2025年3月15日にダイヤ改正を実施予定で、そのプレスリリースを公表しています。この記事では、その中から比較的大きいトピックのものを、ピックアップ紹介します。
JR・大手私鉄
| 会社名 | ダイヤ改正の有無 | 改正内容のピックアップ |
|---|---|---|
| JR東日本 | ✓ | ○ |
| 東武鉄道 | ✓ | ○ |
| 西武鉄道 | ✓ | ○ |
| 京成電鉄 | ― | ― |
| 京王電鉄 | ✓ | ○ |
| 東急電鉄 | ✓ | ― |
| 京浜急行電鉄 | ― | ― |
| 東京メトロ | ✓ | ○ |
| 小田急電鉄 | ✓ | ○ |
| 相模鉄道 | ✓ | ○ |
各会社のサブセクションでは、一部の「列車」もしくは一部の「時間帯」について、行き先・運転時刻の変更、増発・減便、編成両数の変更を除いた改正内容をピックアップします。
JR東日本
JR東日本は、中央線快速・青梅線・高崎線・八高線・常磐線・水郡線のダイヤ改正を行います。
中央線快速・青梅線
グリーン車導入
中央線東京・大月間と青梅線立川・青梅間で、グリーン車の有料着席サービスを開始します。
特急「はちおうじ」「おうめ」
運転を取り止めます。
ホリデー快速おくたま
始発駅を、新宿駅から東京駅に変更します。
八高線
全列車が2両編成ワンマン運転になります。
あずさ・かいじ
新宿駅を16時30分以降に発車する列車を、東京駅始発に統一します。
あずさ
大糸線直通列車の運転区間を、新宿・白馬間に短縮します。
かいじ
山梨エリアから東京方面行きの臨時列車を、平日に運転します。
ときわ
臨時列車以外を、品川駅発着に統一します。
成田エクスプレス
一部の列車の停車駅に、千葉駅を追加します。
あかぎ
平日は、運転区間を見直しし、土休日は、運転を取りやめます。
東武鉄道
東武鉄道は、東上線と日光・鬼怒川線特急列車のダイヤ改正を行います。
東上線
平日
朝の志木発池袋行普通列車１本を、川越駅発の準急列車に変更します。加えて、日中時間帯の急行列車の運転間隔を10分にします。
土休日
早朝時間帯の湘南台駅行の急行列車を、快速急行に種別変更します。
日光・鬼怒川線特急列車
特急「スペーシア」「リバティ」の停車駅に、新高徳駅を追加します。
西武鉄道
西武鉄道は、池袋線系統と新宿線系統のダイヤ改正を行います。
池袋線系統
S-Train は、平日下りの運転時刻を30分繰り上げます。
新宿線系統
特急レッドアロー
平日・土休日一部時間帯の西武新宿駅の発車時刻が、毎時40分から毎時30分になります。
新宿線
平日・土休日ともに、本川越発所沢行列車の増発と、終列車を繰り下げます。また、新宿線東村山駅付近連続立体交差事業の工事進捗に応じて、運転時刻を一部変更します。
拝島線
平日・土休日ともに、始発の拝島発小平行普通列車を、西武新宿駅行の準急列車に変更します。
京王電鉄
京王電鉄は、京王線・井の頭線のダイヤ改正を行います。
京王ライナー
平日は、八王子発新宿行１本と橋本発新宿行１本を増発し、新宿・高尾山口間の列車を新設します。土休日は、新宿発橋本駅行を３本増発し、新宿発高尾山口行を新設します。
京王線
種別変更
朝の時間帯で、高尾山口発新宿行の急行列車１本を特急列車に、京王八王子発新宿行の区間急行列車１本を急行列車に、京王多摩センター発新宿行の急行列車１本を区間急行に、種別変更します。
始発駅変更
京王多摩センター発の特急列車１本を、橋本発に変更します。
井の頭線
平日朝の時間帯に、急行列車を２本増発します。また、土休日の日中時間帯に、一部運行間隔短縮し、列車増発を行います。
東京メトロ
東京メトロは、東西線と千代田線のダイヤ改正を行います。
千代田線
小田急線直通列車
日中時間帯の小田急線直通列車の行き先が、唐木田駅に変わります。
特急列車
平日の一部の特急「メトロはこね」と、土休日の一部の特急「メトロはこね」「メトロえのしま」の運転時刻を、それぞれ変更します。
小田急電鉄
小田急電鉄は、全線（小田急線・江ノ島線・多摩線）でダイヤ改正を行います。
特急ロマンスカー
平日
22時台の新宿駅発のホームウェイ号を1本増発し、1時間あたり3本体制にします。
土休日
新宿発小田原行特急列車「さがみ」61号を、箱根湯本駅行の特急列車「はこね」に変更し、小田原発新宿行特急列車を、箱根湯本駅発の特急列車「はこね」に変更します。
準急・急行・快速急行の停車駅変更
東京メトロ千代田線直通準急列車の停車駅に喜多見駅・和泉多摩川駅を、多摩線直通急行列車の停車駅に五月台・黒川駅・はるひ野駅を、快速急行列車の停車駅に開成駅を、それぞれ追加します。
千代田線直通列車に関する変更
種別変更
平日夕方の東京メトロから直通する準急列車5本を、急行に種別変更します。
行き先変更
日中に東京メトロから直通する向ヶ丘遊園駅行の急行列車を、多摩線唐木田駅行に変更します。
相模鉄道
種別変更
平日・土休日の夕方以降に横浜駅を発車する一部快速列車を、特急に種別変更します。加えて、朝時間帯の湘南台発川越市行各駅停車を、特急に種別変更します。
直通運転
朝・夜の時間帯に、海老名発の川越市行特急列車１本及び和光市行普通列車１本と、川越市及び和光市発の海老名行特急列車２本の直通列車を運転します。
大手以外の私鉄
| 会社名 | ダイヤ改正の有無 | 改正内容のピックアップ |
|---|---|---|
| 東京都交通局 | ― | ― |
| 東京モノレール | ✓ | ○ |
| 横浜高速鉄道 | ✓ | ― |
| 東葉高速鉄道 | ✓ | ― |
| 埼玉高速鉄道 | ✓ | ○ |
| 首都圏新都市鉄道 | ✓ | ― |
| 宇都宮ライトレール | ― | ― |
| 伊豆箱根鉄道 | ✓ | ○ |
各会社のサブセクションでは、一部の「列車」もしくは一部の「時間帯」について、行き先・運転時刻の変更、増発・減便、編成両数の変更を除いた改正内容をピックアップします。
東京モノレール
東京モノレールは、羽田空港線のダイヤ改正を行います。
始発・最終列車の運転時刻変更
平日・土休日ともに、羽田空港第２ターミナル駅・羽田空港第１ターミナル駅・羽田空港第３ターミナル駅の始発列車の運転時刻を繰り上げ、更にこれらの駅と大井競馬場前駅・天王洲アイル駅の最終列車の運転時刻を繰り下げます。
種別変更
土休日の早朝時間帯で、下りの空港快速列車を、区間快速列車に種別変更します。
埼玉高速鉄道
埼玉高速鉄道では、平日の浦和美園駅行の最終列車を、鳩ケ谷駅行に変更します。
伊豆箱根鉄道
伊豆箱根鉄道は、駿豆線・大雄山線のダイヤ改正を行います。
大雄山線
平日は、運転間隔を、9時から21時までは15分に、21時から最終までは24分に変更し、上下線で16本減便します。土休日は、運転間隔を、始発から20時までは15分に、20時から最終まで24分に変更します。また、上下線で26本減便します。
おわりに
今回のダイヤ改正について個人的な注目ポイントは、中央線快速グリーン車導入と特急「はちおうじ」「おうめ」廃止です。グリーン車は座席保証ではなく、種別も通勤快速・特別快速が最速達のため、居住性・時間の二点でサービス品質低下が懸念されます。かいじ・あずさで代替可能な「はちおうじ」はともかく、替えの利かない「おうめ」廃止は、利用者には痛手です。今後の拝島・青梅方面の旅客輸送は、西武新宿線に軍配が上がりそうです。
参考文献
JR・大手私鉄
大手以外の私鉄
2025年春に関東圏鉄道各社が実施するダイヤ改正まとめ
https://blog.chaotic-notes.com/articles/collect-railways-timetable-revision-2025-in-kanto/
